地政学が大国の領土ゲームのための理論であるという事実は3つを意味します。(1)少数の强大国がゲームの主体であり、残りはゲームの対象であること、(2)ゲームの対象がゲームの主体になる方法はほとんどないという点、そして(3)ゲーム結果は戦争と内部統制だという点です。
それは、キム·ドンギ先生の言うとおり、この地政学ゲームは徹底的に力に基づいているからです。 その力は経済力と外交力を指すこともありますが、根本的には武力から出てきます。 地政学の立場では宗教やイデオロギーも何の意味もない表面的な小道具に過ぎないのです。
ゲームの対象がゲーム主体になろうと努力した例がナチス·ドイツと軍国主義日本です。 この二つの体制は、ドイツ人カール·ハウスホッパーの4つの汎地域論(Theories of 4 Pan-regions)に基づいて互いに繋がっています。 ハウスホッパーが汎地域論を主張したのは、ラッツェルの活動空間(Lebensraum)理論と日本社会の特徴を結合したものです。
初期の地政学者は、通常、世界を 2つの勢力に二分しました。 シーパワーとランドパワー、ハートランドとリムランドというふうにですね。 しかし、ハウスホッパーは2つの勢力を4つの汎地域に拡大しましたが、それはドイツと日本が割り込む可能性を模索するためだったでしょう。
世界を4分してアメリカとロシアと共にドイツと日本もそれぞれ一つずつ獲得しようとする試みは悲劇的な失敗に終わりました。 敗戦したドイツが4カ国によって分割されたのは当然の結果でしょうが、敗戦した日本の代わりに朝鮮が二分されたのがまさに韓国の悲劇です。
ドイツが第三帝国を、日本が大東亜共栄圏を建設しようとした試みは、第二次世界大戦で7千3百万人の死亡に帰結しました。 もちろん、これは戦死者のみが計算した数字です。 民間人死亡者と飢餓と飢饉死亡者まで含めると、第二次世界大戦中に最高1億人が死亡したと集計されます。 当時の世界人口の3%にあたり、日本の全人口が皆殺しになったわけです。
日本とドイツの実験を通じて分かることが二つあります。 (1) ゲームの対象から抜け出すためにはナチズムと軍国主義のように途方もない統制社会を作らなければなりませんが、(2)既存のゲーム主体の牽制で成功することは不可能だということです。 それでも日本とドイツはロシアと中国を牽制するための使用価値のため命脈は維持されました。
ところで地政学の最終結果であるスーパーパワーはユートピアなのでしょうか? そうではないというのがジョージ·オーウェル(George Orwell, 1903-1950)の洞察です。 「1984(1948)」が彼の証言です。 この小説は時代背景が第二次世界大戦から20年が過ぎた時点です。 世界はオセアニアとユーラシアと東アジアに3分され、対外的には戦争、対内的には統制が加速します。
<1984>は地政学的国際政治に対するジョージ·オーウェルの痛烈な批判です。 かつて共産党員だったジョージ·オーウェルは、<動物農場(1945)>を通じてソ連共産政権の独裁と腐敗ぶりを暴露しています。 しかし<1984>はソ連批判ではなく英米批判です。 この作品は第二次世界大戦終戦後、つまりナチス·ドイツと軍国·日本が敗れた後に執筆され、内容も英米の主導で成立したオセアニアで展開される内部事情を主に述べているからです。
オセアニアで起こっていることは、ソ連をモデルにしたユーラシアと中国と日本をモデルにした東アジアでも同じように起きていることを暗示します。 この三国は相手を変えながら絶えず国境紛争を起こすため、常時的な戦争状態です。 そして、各国は恐ろしいレベルの内部統制を実施します。 戦争は内部統制の手段であり、内部統制は戦争の手段なのです。
これがジョージ·オーウェルが予測した地政学的世界観の結末です。 世界が地政学的に整理されると、その結果が惨憺たるものになるという意味です。 常時の戦争は平和を犠牲にし、徹底した内部統制は個人の自由を抹殺するからです。
地政学の先駆者や現代の地政学者は、自分の主張を理論化する際、ジョージ·オーウェルが予想したディストピアを念頭に置いたのでしょうか? (jc, 2023/10/12)
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